女性の靴ができるまで




■セメンテッド式製法とは・・・?
古くから、製靴工程では甲と底の部分を接合する時、糸による縫い合わせが一般的でしたが、セメンテッド式製法とは、この工程を糸を使わず接着剤(セメント)で貼り合わせるというものです。



動物の “皮”は、なめされてはじめて“革”となります。
皮をなめすということは、原皮(原料となる皮)から、毛・表皮・脂肪・タンパク質など不要な成分を除去したり、複雑にからまった繊維をほぐしたりしながら、革製品になるための耐久性や強靱性を持たせることを言います。

 


平面状の皮を靴の形にするために、それぞれのパーツを型紙にそって裁断します。
一足の靴ができるまでには、一番表の革である甲革(表革)やそれを補強する裏革の他、何種類もの部品が必要です。
 


型紙ごとに裁断された甲革と裏革を縫い合わせ、製甲(アッパー)を作ります。次に、月型(カウンター)や先芯(ボックストウ)が入れられ、中底(インソール)につけられる準備がととのいます。



あらかじめ底面に中底を仮止めしてある靴型にアッパーをかぶせ、つりしろを強く引きながら、タックス、接着剤などを用いて中底に取りつける事によって、アッパーを靴型に密着させ固定します。この作業をつり込みと言います。
 
靴の形を保ち、丈夫にし、履き心地を良くする目的で、くせづけされたシャンクが中底の土ふまずの部分に止められます。そして、接着剤が底部に塗布され前部に中物がのりづけされます。
 
ヒールの取り付けが終わると、本底に接着剤が塗られ、圧着機によって凸凹がなく一様に接合するように取り付けられます。


靴型がぬかれ、中敷貼りやコテかけ、磨きなどで丁寧に仕上げられ、検品を受けた後、完成品として出荷されます。
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